コロナの影響を最も受けている業界は?失業者の数で確認
新型コロナウイルス感染拡大により経済的ダメージを最も受けている業界はどこなのでしょうか?
観光業が大変だからGo To トラベルだ!飲食店が危機的だからGo To イートだ!
となってますが、ニュースであまり取り上げられない業界・業種はどうなんでしょうか?
調べてみると、こんなデータがありました。
厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に起因する雇用への影響に関する情報について」
これは厚生労働省が全国の都道府県労働局や公共職業安定所の報告をもとに毎週集計しているデータになります。この中の解雇等見込み労働者数を業界別に比較してみました。
新型コロナウイルス感染症に起因する解雇等見込み労働者数
解雇等見込み労働者数(累積人数)の多い順
5月29日現在 | 12月11日現在 | ||
---|---|---|---|
宿泊業 | 3,702 | 製造業 | 15,310 |
道路旅客運送業 | 2,287 | 飲食業 | 10,902 |
製造業 | 2,269 | 小売業 | 10,272 |
飲食業 | 2,122 | 宿泊業 | 9,542 |
小売業 | 1,135 | 労働者派遣業 | 5,064 |
サービス業 | 1,103 | 卸売業 | 4,472 |
労働者派遣業 | 1,094 | サービス業 | 3,904 |
娯楽業 | 796 | 道路旅客運送業 | 3,108 |
運輸業 | 412 | 娯楽業 | 3,068 |
卸売業 | 408 | 運輸業 | 1,801 |
(出所:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に起因する雇用への影響に関する情報について」から作成)
5月末時点では宿泊業、道路旅客運送業など観光関連業での解雇者(見込み含む、以下同)が多かったのですが、最新のデータでは製造業が最も多くなっています。
この順位がいつ入れ替わったのかをグラフにしてみました。
解雇等見込み労働者数(累積人数)の多い順
(出所:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に起因する雇用への影響に関する情報について」から作成)
Go To トラベルが始まった次の週から累積の解雇者数で製造業が宿泊業を上回りトップに。
以降はずっと製造業の解雇者が多くなっています。
こうしてみるとGo To トラベルは宿泊業の経済ダメージ緩和という点では間違いなく効果があったといえますね。なお、飲食業はGo To イートが始まっても2位で高止まりしていて、このグラフでは効果を感じられるまでにはなっていません。
Go To 何もない「製造業」の解雇者が急増中
上記のグラフは順位を表したものですが、累積人数で作成したグラフはコチラ。
解雇等見込み労働者数(累積人数)推移
(出所:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に起因する雇用への影響に関する情報について」から作成)
こうしてみると製造業の増加ぶりが目立ちますね。
スポーツの順位だったら一強状態。ただ、スポーツじゃないだけに深刻です。
Go To キャンペーンも製造業には何も関係なし。
トラベルもイートもイベントも商店街も製造業には関係ありません。
ニュースでも、製造業が苦境というのはあまり見かけません。
画になりにくいから?なんですかね。
製造業を応援したくなってきました。
ガンバレ製造業。ガンバレものづくり日本!